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2017/02/08

柔道整復師を追送検 国保不正受給の疑い 浜松

(出典元:2017年1月6日静岡新聞)

浜松中央署は6日、詐欺の疑いで浜松市中区文丘町、柔道整復師の男(33)=同罪で起訴=を静岡地検浜松支部に追送致した。
追送致容疑は2014年3月ごろから16年8月ごろまでの間、同市南区で経営する整骨院を利用した女性患者の治療日数を12日間水増しして浜松市に国民健康保険の施術療養費の支給申請をし、市から計約1万1千円をだまし取った疑い。
捜査関係者によると、女性患者のスケジュールや通院記録などを照らし合わせた結果、通院日数に不自然な点が見つかったという。
男は13年9月ごろから14年1月ごろまでの間、交通事故でけがをした患者の治療日数を水増しし、保険会社から施術費をだまし取ったとして同支部に詐欺罪で起訴されている。

 ■厳しさ増す国保財政 市担当者、強い憤り
市町村が運営する国民健康保険(国保)の財政は医療費の増加などで厳しさを増している。療養費の水増し請求について浜松市国保年金課の担当者は「国保は一般加入者が支払う保険料で維持されている。あってはならないこと」と憤る。
市国民健康保険運営協議会は、2017年度の保険料について5年ぶりの引き上げを市に答申する方針。背景には加入者の4割が65歳以上と高齢化が進んでいることがある。医療費の上昇で保険給付費が増大し、「今後収入不足が見込まれる」(担当者)ためだ。
国保の歳入には加入者の保険料に加え、国や県の交付金、市の一般会計からの繰入金なども含まれ、不正受給の影響が国保加入者以外にも及んでいる可能性がある。市は不正を見抜くため、柔道整復師の療養費支給申請に対して独自で二重の審査を設けるなど対策を取ってきた。ただ、担当者は「決定的な証拠がないと指摘するのは難しい」と漏らす。